30歳で自殺した女性詩人シルヴィア・プラスの生涯を描いた映画「シルヴィア」

  • 2015.12.31 Thursday
  • 11:26




クリスティン・ジェフズ監督の「シルヴィア」(2003年)は、30歳で自殺したピュリッツァー賞作家・女性詩人シルヴィア・プラスの生涯を描いた作品です。

アメリカの上流家庭に育ちながらも、早くに父を亡くしファザーコンプレックスを克服していません。10代で文学的才能が認められ、優れた詩人になるべくケンブリッジに入学し、イギリス人大学院生テッド・ヒューズの詩に感動。交際が始まり、やがて結婚します。

テッドは詩人として有名になりますが、シルヴィアは創作の時間が少なくなり、テッドの女性関係に対してさい疑心が強くなります。苦しい経験を通じて力強い詩が創造されます。しかし、やがて精神状態は限界を超えてしまいます。

芸術家どおしの結婚が悲劇に終わりやすいことは、容易に想像できますが、シルヴィア・プラスの場合はファザーコンプレックスという底流があります。

作品は、比較的静かに進んでいきます。そこから芸術家の苦悩を読み取れるかどうかで、評価が分かれます。グウィネス・パルトローとしては、名演技の部類でしょうが、美しくて恐ろしい詩を書いたシルヴィア・プラスの凄みには欠けます。



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