映画「アルキメデスの大戦」は、見応えのある群像劇

  • 2019.08.30 Friday
  • 07:26



「アルキメデスの大戦」は、戦艦大和の建造をめぐる歴史を描いた三田紀房のコミックを、山崎貴監督が実写映画化しました。史実に添いながら、天才数学者という架空の人物が主人公です。原作はまだ連載中ですが、映画は原作をかなり改変して大胆にまとめています。

 

日本と欧米の対立が激化する1933年、日本帝国海軍上層部は巨大戦艦・大和の建造計画の実現を目指しますが、海軍少将・山本五十六は、建造計画の裏に隠された不正を暴き、計画を阻止するために、天才数学者・櫂直を海軍に招き入れます。

 

建造費を不正に安く積算して計画を実現しようとする海軍。現在の日本でも蔓延している不正です。この作品は、現在の日本の政治の様々な腐敗を見事にあぶり出します。その意味では、とてもタイムリーな作品です。

 

天才数学者・櫂直を演じた菅田将暉のうまさ、才能に感心しました。特に膨大な数式を書きながら、早口で主張する場面は、圧巻です。

 

山本五十六役の舘ひろしをはじめ、登場人物は、皆好演していましたが、中でも戦艦「大和」の設計を担当した平山忠道を演じた田中泯が、すごいです。

 

田中泯は、天才的な舞踏家の土方巽を師と仰ぐ、世界的な前衛舞踏家です。2002年、山田洋次監督の映画「たそがれ清平衛」に初めて出演して以来、俳優としても活躍し、その深みのある存在感が強烈な印象を残してきました。今回も、最後に凄みのある演技を見せます。

 

見応えのある群像劇ですが、映画の冒頭、戦艦・大和が沈没する迫力のあるシーンが描かれます。山崎監督ならではの重厚なCG映像です。CGをうまく生かした独創的なアングルは、タイタニックやダンケルクを連想させます。大和の沈没を、映画の最後ではなく、最初に持ってきた山崎監督の判断は、間違っていなかったと思います。

 


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