「2001年宇宙の旅」へのオマージュが込められた映画「インターステラー」

  • 2015.12.03 Thursday
  • 20:20




「インターステラー」はクリストファー・ノーラン監督の映画作品。「インターステラー」は、恒星間航行という意味です。人類滅亡が迫る中、それを回避するに宇宙に向かう人たちと家族の姿が描かれます。絶賛する意見が多いようですが、私は感動しませんでした。映画的な高揚感を覚えませんでした。

 ノーラン監督は「幼い頃、ロンドンのレスター・スクエアにある映画館の大きいスクリーンで、父と一緒に『2001年宇宙の旅』を見た。とても印象に残っている経験だ。本作では、同じようなスケールの作品をお届したいという野望があった」と話しています。ストーリーのスケールは同じかもしれませんが、映画としてのスケール感は遙かに見劣りします。マン博士と宇宙船とのやりとりやクーパーがブラックホールに落ちていく場面などに、「2001年宇宙の旅」へのオマージュを込めていましたが。

 ノーラン監督は、出来るだけCGを使わない主義で知られています。今回もSFであるにもかかわらず本当に模型を作り70ミリフィルムで撮影しています。ブラックホールに入る場面は、現時点での科学的なリアルさを持っているのかもしれませんが、映像的な驚きは少ないです。それは、訪れた惑星の風景も同じです。1950年代、60年代のSF映画と変わりありません。あまりにも安っぽい人工冬眠装置には、唖然とします。





環境の激変による食糧不足や健康障害が描かれますが、旧態依然とした農村の暮らしを続けていることに違和感を覚えました。砂嵐が強調されているのは、アメリカで1930年代に凄まじい砂嵐が相次いで怒り、終末感が漂ったという歴史的な背景があります。

 「土星の近くにワームホールが発見された。我々はそこに行く」。突然太陽系の中にワームホールが誕生します。そこには知的生命体の関与が感じられ、実際少しだけ5次元生命体との遭遇が描かれますが、その後の進展は全くありません。この種のSFの定番である浦島効果による悲劇も、ひねりがありませんでした。

ノーラン監督が1968年制作の歴史的な傑作「2001年宇宙の旅」を引き合いに出していたので、点が辛くなっているかもしれません。しかし、これまでのノーラン作品のような映画的な躍動感が乏しかったことは、否定できないと思います。ただ、作品の根底に流れる宇宙へと向かう志向性とすべての現象はつながっているかもしれないという世界観には共感します。

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