映画「ベイビー・オブ・マコン」、バロック的な映像美も、薄っぺらに

  • 2016.02.15 Monday
  • 12:45




「ベイビー・オブ・マコン」(1993年。イギリス・フランス・ドイツ合作)は、ピーター・グリーナウェイ監督・脚本の作品です。目前で演じられる宗教劇の舞台(演劇)と現実(観客席)の境があいまいになっていきます。

バロック最盛期の1659年、イタリアのとある町のバロック式大劇場で「ベイビー・オブ・マコン」と題する芝居が幕を開けます。世の中が飢餓に苦しむ時代に、妊婦が怪物をはらんでいると予言されます。しかし、生まれてきたのは美しい男の子でした。人々は奇跡の子としてあがめます。この子を利用して金儲けをしようと姉は、自分がこの子を生んだと言いだします。赤子はキリストの再来で、自分はマリアだと主張し、教会と対立します。

芝居が進むにつれて、役者と役者が演じる役との区別や観客と劇中の群衆の区別が、はっきりしなくなっていきます。最後は、町の人々が赤子の死体をバラバラにします。

グリ−ナウェイ監督らしいストーリーですが、緊張の糸が完全に切れています。これまでのグリ−ナウェイは、自身の説明できない禍々しい欲動と命懸けの戯れをしていましたが、今回は、概念で組み立てられているだけです。バロック的な映像美も、薄っぺらに感じます。

音楽監修はダニエル・ロイスが務めました。ヘンリー・パーセル、ジローラモ・フレスコバルディなど、当時の作曲家による曲が使用されています。



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