「ノッキン・オン・ヘブンズ・ドア」は、無国籍な軽さが支配するドイツ映画

  • 2016.01.23 Saturday
  • 21:49




トーマス・ヤーン監督の「ノッキン・オン・ヘブンズ・ドア」(1997年。ドイツ映画)は、無国籍な軽さが支配しています。死を前にした患者がギャングの車を奪い、銀行強盗をしながら、海に向かいます。そこには、不思議に悲壮感はありません。

派手な銃撃戦やすれ違いのセンスは、タランテイーノを連想させます。しかし、ストーリーのうまさはタランテイーノ以上です。最後まで、男同士の友情で押し通したのも新鮮でした。

最近は、こういうドラマが少なすぎます。荒唐無稽に陥りやすい展開を、気の利いたユーモアで救いながら最後まで飽きさせません。それにしても、ボブ・デイランの名曲が、こんな形で蘇るとは、嬉しい限りです。



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