400年-1000年の北欧の文献史料はほとんど残されていない
- 2016.01.28 Thursday
- 07:58
スウェーデン、デンマーク、ノルウェーの三国は、民族的に深い関わりを持っています。不可分の関係によって歴史を歩んできました。ただ、400年ごろから1000年ごろまでの期間、この地の歴史については彼ら自身の手による文献史料はほとんど残されていません。
8世紀から9世紀にかけてデーン人から伝えられた英雄叙事詩をイギリスの修道僧の手でまとめられた「ベオウルフ」、ヴァイキング時代に創られた歌謡「エッダ」などがありますが、歴史を目的として記されたものではないので、史実としてはあいまいです。
統一国家が形成されたスウェーデン、デンマークに対して、ノルウェー(ノール人)は9世紀に入っても統一国家が存在しておらず、小王国に分かれた状態で争っていました。西南海岸に位置する豪族たちは、船団を組織し、海外領土の侵攻を始めました。