映画「ロスト・イン・スペース」、「宇宙家族ロビンソン」のリメイク、人間と機械の双方に説得力
- 2016.01.28 Thursday
- 13:45
「ロスト・イン・スペース」(1998年。アメリカ映画)は、スティーブン・ホプキンス監督・製作の作品です。「宇宙家族ロビンソン」のリメイク。懐かしいです。しかし、そのことを抜きにしても娯楽映画として十分に楽しめる水準にあります。
まず宇宙服、宇宙船の細部のデザインがいい。機能性に加え気品が感じられます。日常の小道具を巧みに使いながら、2058年らしい雰囲気をただよわせています。
そして、性格俳優をそろえて家族の亀裂と再生を描きつつ、SF的な事件やアクションも切れ目なく盛り込んでいます。つまり人間と機械の双方に説得力があります。これはなかなか困難な仕事です。
おびただしいCGもこれ見よがしではなく、自然に組み込まれています。本当に「見たこともない」シーンがふんだんに登場しました。ただ、まだ「石油」に頼っているような時代設定には古さを感じます。また、素晴らしいデザインの中で珍妙なサル「ブラープ」のCGだけは、全体とマッチしていませんでした。過酷な状況での安らぎのために必要だったのでしょううが、ハイクオリティな映像にうまく調和しているとは思えませんでした。