「リズと青い鳥」

  • 2019.01.10 Thursday
  • 16:45



山田尚子(なおこ)監督が手がけた「リズと青い鳥」は、吹奏楽に青春をかける高校生たちを描いた京都アニメーション制作のテレビアニメ「響け!ユーフォニアム」の完全新作劇場版です。
コンクールの自由曲に選ばれた「リズと青い鳥」にはオーボエとフルートが掛け合うパートがありますが、親友2人の掛け合いはうまくかみ合いません。
言葉にすると、崩れてしまいそうなほど繊細な世界を描いています。アニメとしては、未踏の領域に踏み出した表現に出会えます。
微妙な感情の揺れ、吐息、心のつながり。研ぎ澄まされた柔らかな空気感に貫かれています。

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「インクレディブル・ファミリー」

  • 2019.01.10 Thursday
  • 16:32



「インクレディブル・ファミリー」は、「Mr.インクレディブル」の14年ぶりの続編。ブラッド・バード監督が前作に続いて監督・脚本を手がけています。

 

スーパーパワーを持つボブの家族は、スーパーヒーローの活動が禁止されているので、平凡な日常を送っています。しかし、母ヘレンがヒーロー活動をすることになり、謎の敵が登場します。スピード感あふれる映像表現は、いつもながら感心します。
様々な超能力合戦の組み合わせのアイデアも、とても考えられています。さすがです。ただ、スーパーヒーローに依存する大衆というテーマは、もはや定番で、目新しいものではありません。

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「さよならの朝に約束の花をかざろう」

  • 2019.01.10 Thursday
  • 16:30



2018年劇場公開の「さよならの朝に約束の花をかざろう」。監督・脚本は、脚本家の岡田麿里(おかだ・まり)です。初監督作品です。

 

不老長寿の種族イオルフの少女マキアと、マキアが育てる人間の少年エリアルを中心にした壮大なスケールの物語。物語を引き立てる繊細な作画が素晴らしいです。


ストーリーは、衝動的すぎる面があるものの、それが大きな欠点にはなっていません。細かな突っ込みを入れるよりも、監督が全力投球した質感が清々しい。


編み上げた布であると同時に手紙でもある「ヒビオル」というアイデアが、良く生かされています。
 


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劇場アニメ「GODZILLA 星を喰う者」

  • 2018.11.26 Monday
  • 21:41


 


ゴジラシリーズ初の劇場アニメとして製作された「GODZILLA」3部作。監督は、劇場版「名探偵コナン」シリーズの静野孔文と、「亜人」の瀬下寛之。脚本は「PSYCHO-PASS サイコパス」の虚淵玄が担当しました。「GODZILLA 星を喰う者」は最終章です。2万年かけて進化したゴジラ・アースと人類の壮絶な戦いを描く物語は、大きく変化していきます。

 

3部作は、進むとともに、迫力が落ちていきます。巨大なゴジラ・アースが登場した1部のラストの絶望感がピークでした。2部のメカゴジラは、要塞都市に変化していたので、どうしても地味になります。

 

それにしても、「星を喰う者」のゴジラとキングギドラの戦いの迫力のなさは、驚くべきものがあります。キングギドラは、首だけの登場で存在感が乏しいまま、ゴジラに敗れます。ゴジラだけは、最後まで重量感があり、かっこよくて、それだけが救いでした。

 

ゴジラの誕生が、原爆というテクノロジーによってもたらされたので、ゴジラ映画が、反テクノロジーへと傾くのは、理解できるとしても、あまりに安易な結末です。「シンゴジラ」とも共通するゴジラとの共生がテーマですが、「シンゴジラ」のようなひりひりする緊張感はありません。

 

「GODZILLA ゴジラ」の続編のタイトルは「ゴジラ キング・オブ・モンスターズ」に決まりました。当初「GODZILLA ゴジラ」を監督したギャレス・エドワーズが続編でも監督を務めると思われていましたが、「ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー」の制作が難航し、マイケル・ドハティが監督・脚本を務めました。2019年5月31日世界同時劇場公開です。2014年に公開された「GODZILLA ゴジラ」の5年後を舞台にしています。


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劇場アニメ「ムタフカズ」

  • 2018.11.26 Monday
  • 21:36


 


劇場アニメ「ムタフカズ」は、ギョーム・“RUN”・ルナールと西見祥示郎が監督。「鉄コン筋クリート」「マインド・ゲーム」のSTUDIO4℃が、フランスの映像制作会社ANKAMA(アンカマ)とともに制作しました。日本版の声優として、草なぎ剛がアンジェリーノ役で参加し、話題になりました。

 

スラム街ダーク・ミート・シティで生まれ育ったアンジェリーノは、ガイコツ頭の友人ヴィンス、臆病なウィリーとともに、退屈な日々を過ごしていました。しかしアンジェリーノは、交通事故によって幻覚を観るようになり、3人は奇妙な事件に巻き込まれていきます。

 

作画には力が入っており、苦労の跡が感じられますが、あまりにも、ストーリーが強引すぎて置いてきぼりになります。私は、臆病なウィリーに共感していましたが、エンドロールのウィリーが歌うラップが最高でした。ウィリー役の満島真之介(みつしま・しんのすけ)が実際に歌っていることに驚きました。ふざけて口走ったラップが監督に気に入れられて、エンドロールに採用されたそうです。


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劇場アニメ「GODZILLA 決戦機動増殖都市 」

  • 2018.06.29 Friday
  • 12:32



「ゴジラ」シリーズ初のアニメ作品として製作された劇場3部作「GODZILLA」監督は、瀬下寛之です。

虚淵玄がストーリー原案・脚本を担当しているので、一筋縄では語れない重層性を持っています。セルルックの3DCGアニメーションを多く手がけるポリゴン・ピクチュアズが制作。映像のキレは、さすがです。
2017年11月公開の「GODZILLA 怪獣惑星」では、ラストで300メートルに成長した、ゴジラアースが登場。絶望感に包まれたまま終わります。
そして5月公開の「GODZILLA 決戦機動増殖都市」。1度地球を脱出しながらゴジラ殲滅のために地球に戻ってきた主人公たちは、2万年間ゴジラ支配のもとで生き延びてきた「フツアの民」に救われます。
しかし、「フツアの民」の生活環境は、主人公たちとゴジラの戦闘で大きな影響を受けます。この辺は、さらっと流していますが、胸が痛みます。
メカゴジラが、都市に変貌していたというアイデアには、うなりました。スティーブン・スピルバーグ監督の「レディプレイヤー・ワン」で、メカゴジラとガンダムがVR内で戦うシーンが登場し、一躍注目を集めたメカゴジラ。メカゴジラは、メカゴジラシティになっていました。そこが今回の戦場です。
ナノメタルをめぐる人類と異星人種族ビルサルドの価値観の違いが、重い問いを残します。メカゴジラシティにゴジラを誘導する戦闘機のバルチャーが、かっこいいです。ここだけはガンダムみたいでした。
主人公たちを影で支える異星人種族「エクシフ」のメトフィエス。思慮深く謎めいた雰囲気を持っていますが、名前の響きが「メフィスト」に近いので不気味でもあります。
次回最終章「GODZILLA 星を喰う者」は、いよいよキングギドラが登場します。そして、おそらくはモスラも。メカゴジラがアッと驚く変化を遂げていましたから、キングギドラやモスラも、ひねった姿で登場するのではないかと思います。ゴジラと人類の関係も、変わるのではないでしょうか。

11月の劇場公開を前に、妄想が膨らみます。

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劇場アニメ「犬ヶ島」

  • 2018.06.29 Friday
  • 12:31



「犬ヶ島」は、ウェス・アンダーソン監督が日本を舞台に制作したストップモーションアニメです。第68回ベルリン国際映画祭オープニング作品として上映、コンペティション部門で監督賞(銀熊賞)を受賞しました。
細部のビジュアル表現が、とても魅力的。とても手が込んでいます。すごい情報量です。アートとエンターテインメントが見事に融合しています。
20年後の日本のメガ崎市を舞台に、東京湾の埋め立て地・ゴミの島に隔離されている愛犬スポッツを探す少年アタリと犬たちが繰り広げる冒険活劇です。絵画をはじめ日本文化への深いリスペクトが込められています。
登場する個性豊かな犬たちには、本物のアルパカの毛を植毛しているので、実在感があります。
「七人の侍」のテーマが、繰り返し流れて感激しました。音楽だけでなく、全編にわたって、黒澤明監督への熱烈なオマージュが感じられます。
アンダーソン監督は、日本文化への熱い思いを披露しつつ、ハリウッド映画の間違った日本文化の紹介を皮肉っています。
13年ぶりに来日したアンダーソン監督は、「日本のありとあらゆる好きなことを網羅して、ひとつの物語に落とし込もうとした」と話していました。

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劇場アニメ「犬ヶ島」

  • 2018.06.29 Friday
  • 12:29



「犬ヶ島」は、ウェス・アンダーソン監督が日本を舞台に制作したストップモーションアニメです。第68回ベルリン国際映画祭オープニング作品として上映、コンペティション部門で監督賞(銀熊賞)を受賞しました。
細部のビジュアル表現が、とても魅力的。とても手が込んでいます。すごい情報量です。アートとエンターテインメントが見事に融合しています。
20年後の日本のメガ崎市を舞台に、東京湾の埋め立て地・ゴミの島に隔離されている愛犬スポッツを探す少年アタリと犬たちが繰り広げる冒険活劇です。絵画をはじめ日本文化への深いリスペクトが込められています。
登場する個性豊かな犬たちには、本物のアルパカの毛を植毛しているので、実在感があります。
「七人の侍」のテーマが、繰り返し流れて感激しました。音楽だけでなく、全編にわたって、黒澤明監督への熱烈なオマージュが感じられます。
アンダーソン監督は、日本文化への熱い思いを披露しつつ、ハリウッド映画の間違った日本文化の紹介を皮肉っています。
13年ぶりに来日したアンダーソン監督は、「日本のありとあらゆる好きなことを網羅して、ひとつの物語に落とし込もうとした」と話していました。

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アニメ「アナと雪の女王 家族の思い出」

  • 2018.05.27 Sunday
  • 09:23


 

 

「アナと雪の女王 家族の思い出」は、アナとエルサが一緒に迎えるクリスマスを描いた22分の短編です。ふたりは、王国のすべての人を招いて、楽しいパーティを開きたいとおもっていました。しかし集まった人々はそれぞれの家庭に受け継がれたクリスマスを過ごすため、帰ってしまいます。ふたりは、自分たちの「家族の伝統」を知らないことに気づきます。

 

サービス満点で、たのしく、安定した面白さがあります。アナ雪ファンにとっては、嬉しいプレゼントでしょう。ただ、私は以前のような、その表現にわくわくするような実験的なショートアニメを同時上映してもらいたいと思います。

 

 


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劇場アニメ「リメンバー・ミー」、陽気でカラフルな「死者たちの世界」

  • 2018.05.27 Sunday
  • 09:22


 

 

劇場アニメ「リメンバー・ミー」を日本語吹き替えでみました。

 

ピクサー・アニメーションの製作。監督は、「トイ・ストーリー3」でアカデミー賞を受賞しているリー・アンクリッチ。

製作総指揮は、ジョン・ラセターです。ことしの第90回アカデミー賞では、長編アニメーション賞と主題歌賞を受賞しました。ピクサーばかり長編アニメーション賞を受賞していますが、この出来栄えなら仕方ないと思います。

 

メキシコの祝日「死者の日」を舞台に、陽気でカラフルな「死者たちの世界」が描かれます。

 

天才的なギターの才能を持つ少年ミゲルはミュージシャンを夢見ていますが、彼の一族は音楽を禁じられています。ミゲルは、夢をあきらめることができません。ある日、憧れの伝説的ミュージシャン、デラクルスのお墓に飾ってあったギターを手にしたとたん、「死者の国」に迷いこんでしまいます。

そこは楽しく美しい世界でした。

 

劇中歌「リメンバー・ミー」の作詞・作曲は、「アナと雪の女王」の「レット・イット・ゴー ありのままで」を手がけたクリステン・アンダーソン=ロペス&ロバート・ロペスが担当しています。

 

劇中歌「リメンバー・ミー」が、物語の大きな鍵を握っています。原題は「Coco」ですが、「リメンバー・ミー」という邦題も悪くありません。「リメンバー・ミー」は、本当に心にしみます。

 

今回もストーリーは良く練られ、意外な展開の果てに、伏線が見事に回収され、奇麗にハッピーエンドを迎えます。あまりにも鮮やかな手さばきに、悔しさを覚えるほどです。

 

今回は、不思議な映像体験でした。映画を観る前に、宣伝のために制作された「Coco VR」を事前に繰り返し体験していたからです。「Coco VR」は、「死者たちの世界」を体験できるVRゲームです。宣伝用といっても簡単なものではなく、本格的に作りこんでいます。「リメンバー・ミー」の世界観をたっぷり体験できます。

 

映画を観ていると、良く知っている場所に出会い、何度も懐かしさを覚えました。自分が良く知っている場所が、映画のロケ地に選ばれたような感じです。それが、架空のアニメで体験できました。映画とVRの新しい関係を実感しました。

 

 


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