前途多難なマイナンバー制度の普及

  • 2015.11.30 Monday
  • 18:38



かつては「国民総背番号制」として反対されていた制度が「マイナンバー」というネーミングで制度化されました。マイナンバーが記載された「通知カード」が、住民票の住所に簡易書留で届くことから始まります。2015年10月上旬から通知カードの発送作業が始まるというニュースが流されましたが、カードはなかなか届きませんでした。

マイナンバー制度に便乗した詐欺被害の方が、拡大してしまいました。新しい制度ができると、必ず被害が出ます。新手の詐欺被害を防ぐための、注意情報の周知が全く不足していたと思います。

11月に入って、通知カードの発送作業の発送作業が遅れているというニュースが目立ち始めました。不慣れな市町村が戸惑うことは、分かりきっていたことです。私のところにも、やっと「通知カード」とカード交付申請の案内が届きました。届くのが、12月になるケースも多いのではないかと思います。

一方、通知カードの配達で、本人に届けられず自治体に返送されたカードが、北海道内で約20万通に上っているというニュースが流れています。道全体で配達する約275万通の7%に達しています。郵便局に保管中の通知カードも約15万通に上るので、今後ますます増えることは間違いありません。

このような日本全体を巻き込んだ大掛かりな制度の導入を、一気に行うことは、リスクが大き過ぎます。たとえば、まず公務員世帯から実施し、そこで問題点を洗い出し、本格実施に向けて改善するなどの前段階が必要だったと思います。

日本の社会保障と税の未来に大きな影響を及ぼう「マイナンバー」制度の普及は、前途多難です。


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